またまた大型買収の話が沸き起こっています。
今度の買収相手は、現在ソフトバンク傘下のARMホールディングスです。
ARMホールディングスは、2016年にソフトバンクが32,000百万USドルで買収した、英国の半導体設計大手。
スマートフォン向けのCPUコアで圧倒的なシェアを持っています。
アップル社のアイフォンでもARMベースのプロセッサーが2006年から採用されており、また、マックでも今後ARMのチップが使われるそうです。
また、世界一になったスーパーコンピューター「富岳」にも、ARMのCPUコアが使われていると聞くと、この会社の凄さが分かります。
だったら何故そんな将来性有望なARMを、ソフトバンクは売却するのか?
ソフトバンクは、2020年3月期に巨大赤字を出しました。
ということで、財務改善のために合計で4.5兆円分の資産を売却して、負債を削減し、自社株買いを実施したい事情があるとのこと。
それが、ARMの売却で達成できるようです。
それでは、エヌビディア(NVDA)にとっては、どんなメリットがあるのでしょうか。
ARMは、CPUコアだけでなく、GPUコアやAI用コアも設計しており、セキュリティーや省電力化にも強いとなると、メリットはあるはずです。
しかし、はっきり言って、私にはよく分かりません。
ネットを見てみると、否定的な意見も散見されます。
曰く、ARMは、世界中の企業を相手にした技術ライセンス事業で、中立性が望まれる。
そのARMが、顧客の1つであるエヌビディア(NVDA)の傘下に入ることは、業界にとってよいことではない、など。
また、買収に際しては、世界中の当局の厳しい審査が待ち受けているだろうとのことです。
最近買収を完了したメラノックス・テクノロジーズの買収額は、6,900百万USドルでした。
今度の買収額は、4年前のソフトバンクによる買収額32,000百万USドルを超えることになるでしょう。
決して安い額ではありません。
是非とも、しっかり費用対効果を検討して、最善の判断を下してもらいたいと思います。
にほんブログ村
0 件のコメント:
コメントを投稿