2020年7月31日金曜日

アマゾン(AMZN) 2020年度第2四半期決算発表 どこまで伸び続けるんだ、君は?

アマゾン(AMZN)が、2020年度第2四半期の決算を発表しました。

まずは、発表前後の株価の変化を見てみましょう。

発表前:7月30日終値  US$3,051.88 +US$18.55

発表後:7月30日時間外 US$3,204.60 +US$152.72(+5.00%)

なんだ、これは?!

決算発表後に、巨大IT企業の株価が+5%も上昇する決算とは一体どんなものだったのでしょうか。

百万USドル
GAAP2Q20192Q2020増減
売上$63,404$88,912$25,50840%
営業利益$3,084$5,843$2,75989%
純利益$2,625$5,243$2,618100%
一株利益(希薄化後)$5.22$10.30$5.0897%

売上は、前年同期比+40%!

営業利益は、前年同期比+89%!!

純利益に至っては、前年同期比+100%!!!

その結果、希薄化後の1株利益も、前年同期比+97%!!!!

私も、この表を作った際に、自動計算されたこのあまりに高い伸び率を見て、思わず入力ミスをしたのかと思ってしました。

武漢ウイルス対策に4,000百万USドルを費やしてのこの利益ですから、本当に「ブラボー!」以外の何ものでもありません。

何しろ、伸び盛りの子供の身長がグングン伸びるのなら分かりますが、いい歳をした大人がまだグングン伸びているようなものです。

米国議会が公聴会を開きたくなる気持ちも分かるというものです。

+40%伸びた売上の内訳はこうなっています。

百万USドル
売上2Q20192Q2020増減
北アメリカ$38,653$55,436$16,78343%
海外$16,370$22,668$6,29838%
AWS$8,381$10,808$2,42729%
売上合計$63,404$88,912$25,50840%

北アメリカで+43%、海外で+38%、クラウドのAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)で+29%の伸びです。

そして、+89%伸びた営業利益の内訳はこんな感じです。

営業利益2Q20192Q2020増減
北アメリカ$1,564$2,141$57737%
海外-$601$345$946黒字化
AWS$2,121$3,357$1,23658%
営業利益合計$3,084$5,843$2,75989%

北アメリカで+37%、海外では何と黒字化、そして、AWSは+58%の伸びです。

そして、AWSは、営業利益の57%を叩き出しています。

最後に、アマゾン(AMZN)が示した、第3四半期の予想を見ておきましょう。

3Q2019(実績)3Q2020(予想)伸び率(予想)
売上
$69,981
$87,00024%
$93,00033%
営業利益
$3,084
$2,000-35%
$5,00062%

売上は、前年同期比+24%~+33%を見込んでいるとのこと。

また、営業利益は、前年同期比▲35%~+62%を見込んでいるとのことです。

第3四半期も、武漢ウイルス関連コストを2,000百万USドル以上見込んでの営業利益です。

武漢ウイルスの影響がなかったら、、、という「たら」「れば」話は止めておきましょう。

アマゾン(AMZN)は、一体どこまで伸び続けるのでしょうか?

これからも、果報を寝て待ちながら、見守っていきたいと思います。

長い付き合いになりそうです。

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2020年7月30日木曜日

スターバックス(SBUX) 2020年度第3四半期決算 減収減益でも株価上昇、これいかに?

スターバックス(SBUX)の2020年度第3四半期(4-6月)決算が発表されました。

結果は予想通りの減収減益でした。

前年同期比、全てマイナスです。

GAAP3Q2019 (4-6月)3Q2020 (4-6月)増減
売上$6,823.0$4,222.1-$2,600.9-38%
営業利益$1,121.3-$703.9-$1,825.2-163%
純利益$1,372.8-$678.4-$2,051.2-149%
EPS(希薄化後)$1.12-$0.58-$1.70-152%
DPS$0.36$0.41$0.0514%

Non-GAAP3Q2019 (4-6月)3Q2020 (4-6月)増減
営業利益$1,246.6-$530.2-$1,776.8-143%
EPS(希薄化後)$0.78-$0.46-$1.24-159%

しかし、株価は、、、。

7月28日(米国時間)終値 US$74.64

7月28日(米国時間)終了後決算発表

7月29日(米国時間)終値 US$77.42 +US$2.78(+3.72%)

と上昇しました。

その理由は、

1.赤字幅が、市場予想よりも小幅であったこと

2.2020年度通期の業績予想が引き上げられたこと

であったようです。

確かに、売上も市場予想よりも+4%と小幅ながら多く、希薄化後の1株損失も26%良かったです。

Non-GAAP3Q2020 (市場予想)3Q2020 (実績)増減
売上$4,060.0$4,222.1$162.14%
EPS(希薄化後)-$0.62-$0.46$0.1626%

また、2020年度通期の1株利益も、6月に発表された見込みよりも、良化しています。

Non-GAAP2020FY(6月時点見込み)2020FY (今回見込み)
EPS$0.55~$0.95$0.83~$0.98

また、武漢ウイルス禍ではありますが、2020年度中に、新規出店も精力的に行なわれているようです。

南北アメリカでは、新規出店と閉店の差し引きで+300店舗、中国でも、少なくとも+500店舗の出店を見込んでいるとのこと。

あくまで、米中の軍事衝突や、中国での不買運動がないことが前提でしょうが、150店舗の閉店を考えている牛丼の吉野家とは勢いが違います。

日本では、このところ第2波の様相ですが、早いところ有効なワクチンが開発されて、ゆっくりとスタバでコーヒーを喫することができる日が来ることを願うばかりです。

それまでは、在宅で、果報を寝て待ちたいと思います。

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2020年7月28日火曜日

フェイスブック(FB) 2020年度第2四半期決算発表は日本時間の7月31日(金)に変更

フェイスブック(FB)の2020年度第2四半期の決算発表日が変更となりました。

元々の発表予定日は、日本時間の7月30日(木)。

それが、7月31日(金)に伸びたとのこと。

実は、私も今知りました。

決算発表日
銘柄
決算期
日本時間現地時間
7月15日(水)7月14日(火)WFC(済)2Q2020 (2020.4-6)
7月29日(水)7月28日(火)SBUX3Q2020 (2020.4-6)
7月30日(木)7月29日(水)
FB
2Q2020 (2020.4-6)
7月31日(金)7月30日(木)
7月31日(金)7月30日(木)AMZN2Q2020 (2020.4-6)
7月31日(金)7月30日(木)SO2Q2020 (2020.4-6)
7月31日(金)7月30日(木)GOOG2Q2020 (2020.4-6)
8月07日(金)8月06日(木)NVDA2Q2021 (2020.5-7)

理由は、CEOのマーク・ザッカーバーグ氏の議会証言が、元々決算発表が予定されていた日本時間の7月30日(木)に延期され、日程が重なってしまったからです。

変更に至った流れはこんな感じです(以下、全て日本時間)。

1.元々の議会証言日は、7月28日(火)だった。

2.ところが、その日に公民権運動の指導者だったジョン・ルイス下院議員の追悼行事が行われることになった。

3.ということで、議会証言日が7月30日(木)に変更となった。

4.しかし、その日は元々フェイスブック(FB)の決算発表予定日だった。

5.仕方なく、フェイスブック(FB)の決算発表日は、7月31日(金)に変更された。

個人的に「凄いな」と思ったのは、ある企業の決算発表日が前もって決まっていたにもかかわらず、土壇場でその日に議会証言日を持ってくる米国議会のやり方です。

とにかく凄いの一言に尽きます。

ところで、この反トラスト小委員会の公聴会には、フェイスブック(FB)のマーク・ザッカーバーグ氏の他に、アマゾン(AMZN)のジェフ・ベゾス氏、アルファベット(GOOG)のサンダー・ピチャイ氏、アップル(AAPL)のティム・クック氏も呼ばれています。

GAFAのCEOのそろい踏み。

どんな議会証言があるのかも楽しみです。

しかし、気が重いこともあります。

表を見てもらいたいのですが、7月31日(金)は、保有株4社のフェイスブック、アマゾン(AMZN)、サザンカンパニー(SO)、アルファベット(GOOG)の決算発表が重なっているのです。

保有はしてませんが、何とアップル(AAPL)の決算発表も同日です。

金曜日は、頭の中がグジャグジャになること必至です。

でも、まあ、金曜日は金曜日の風が吹くということで。

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スターバックス(SBUX) 2020年度第3四半期決算発表を控えて気になることは?

明日の7月29日(米国時間の7月28日)、スターバックス(SBUX)の2020年度第3四半期(4-6月期)の決算発表があります。

今回は、6月にスターバックス(SBUX)が発表した見通しをおさらいして、明日の実績発表に備えたいと思います。

6月時点での見通しは、武漢ウイルスの影響で、とにかく酷いものでした。


売上は、北米、中国、その他共に、どこもマイナス。

既存店売上3Q2020 (4-6月)見込み
北米▲40%~▲45%
中国▲20%~▲25%
その他▲40%~▲45%

その結果、1株当たり利益も、かなりのマイナスの見込みです。

EPS3Q2020 (4-6月)見込み
GAAP▲$0.64~▲$0.79
Non-GAAP▲$0.55~▲$0.70

分かりやすく中央値にすると、GAAPで▲$0.72、Non-GAAPで▲$0.63の損失です。

EPS3Q2020 (4-6月)見込み
GAAP▲$0.72
Non-GAAP▲$0.63

前年同期と比べると、GAAPで▲164%、Non-GAAPで▲181%の下落になります。

EPS3Q2020 (4-6月)見込み3Q2020 (4-6月)実績増減
GAAP$1.12-$0.72-$1.84-164%
Non-GAAP$0.78-$0.63-$1.41-181%

果たして、明日の決算の数字がどうなるか。

上記の数字は、比較するための基準になることでしょう。

一方で、正直な話をすると、今回の決算が多かれ少なかれ悪いのは分かっています。

問題は、それ以降をスターバックス(SBUX)がどう見通しているかです。

どんな見通しが示されるのか、注視したいと思います。

同時に、もうひとつ気になる情勢が出てきています。

米中関係のきな臭さです。

お互いの領事館の閉鎖が実施されるなど、まるで戦争前夜のようです。

大国同士なのですぐに戦争が勃発するとは思いませんが、もっとあり得るのは中国における米国商品・サービスの不買運動です。

何しろ官製ボイコットはお手の物。

スターバックス(SBUX)のお店も例外ではありません。

ちょっと嫌な感じが漂っています。

しかし、やきもきしても仕方ありません。

コーヒーでも飲んで落ち着くことにしましょう。

まあ、明日は明日の風が吹く、ということで。

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2020年7月26日日曜日

アマゾン(AMZN) お前もか? インドのリライアンス・リテールに9.9%の出資?

このところ立て続けに、フェイスブック(FB)とアルファベット(GOOG)が、インドのジオ・パートナーズに巨額出資をしました。



そこに、アマゾン(AMZN)までもが、その関連会社に出資するという話が持ち上がっています。

フェイスブック(FB)とアルファベット(GOOG)が出資したジオ・パートナーズは、インドの資産家であるムケシュ・アンバニ氏率いるコングロマリットのリライアンス・インダストリーの子会社(テレコム部門)です。

そして、今回アマゾン(AMZN)が出資しようとしているリライアンス・リテールも同様にリライアンス・インダストリーの子会社(小売部門)であるとのこと。

つまり、リライアンス・インダストリーの2つの子会社に、米国の巨大企業が3社出資するということになります。

インドのリライアンス・インダストリーは、モテモテです。

アマゾン(AMZN)が出資する割合は9.9%。

残念ながら、フェイスブック(FB)の57憶USドル、アルファベット(GOOG)の45憶USドルに対して、この9.9%の出資がいくらに相当するのかは分かりません。

しかし、相当な額だということは間違いないと思われます。

それでは、この出資は、アマゾン(AMZN)にとってどんな意味があるのでしょうか。

これまた申し訳ありませんが、いろいろ記事を読んだのですが、よく分かりませんでした。

リライアンス・インダストリーは、ジオ・マートというイーコマースのための子会社も傘下に擁しています。

そのジオマートとの関係はどうなるのか。

また、アマゾン(AMZN)は、インドにおいて、フューチャー・リテールとも資本提携関係にあるとのこと。

ここは、リライアンス・リテールとはライバルの関係にあります。

そことの関係はどうなるのでしょうか。

分からないことだらけです。

この出資メリットについては、おいおい明らかにしていきたいと思います。

今、インドが熱いです。

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2020年7月23日木曜日

米中間で軍事衝突! その時私たち米国株投資家はどうしたらいいのか?

今回は珍しく、国際政治、地政学的状況についての話題です。

武漢ウイルスの隠蔽・拡散、香港一国二制度の崩壊、台湾の併合意図、チベット人権問題、南シナ海の領有化意図、東シナ海の尖閣諸島領海侵入、インド国境での衝突、オーストラリアへの嫌がらせ、知的財産権の侵害、中国進出企業への技術移転の強要、、、。

(あまり書きすぎると、香港などでトランジットする際に拘束されてしまうかもしれないという噂もあるので、この辺で止めておきます)

このところの中国のアグレッシブさには驚かされるばかりです。

まさに、そこまでやって委員会レベルといえるでしょう。

一方、米国も今年は大統領選挙の年で、負けていられません。

劣勢を取り返すために、トランプ政権の中国への姿勢も強硬です。

高関税の導入、ファーウェイ排除、自由の航行作戦、ヒューストンの中国総領事館の閉鎖要求、、、。

これはもう、いつ軍事衝突が起きてもおかしくないような状況です。

さて。

もし万が一、米中の間で軍事衝突が起きてしまった時に、私たち個人投資家は米国株を売却すべきなのでしょうか?

これは、武漢ウイルス禍においても成長が続く株式市場で、保有株式も値上がりしている状況下、ちょっと気になっている話題です。

最初に断っておきますが、これは私の個人の見解です。

もちろん短期売買で利ザヤを稼いでいる人はそうするべきかもしれません。

しかし、結論としては、私のような長期投資家は、じっと我慢で様子見。

そして、果報を寝て待っていた方がいいような気がしています。

それは、なぜか。

まず、軍事衝突勃発のニュースが流れた時には、もうすでに株価は急落してしまっています。

トゥーレイトです。

かといって、軍事衝突の可能性があるからといって、前以て売却したのでは、株価値上がりの機会を損失する可能性もあります。

トゥーアーリー。

また、売却したとして、今度はいつ株式市場に戻ってくればいいのでしょうか。

二番底もないと確信する頃には、株価はもうかなり戻ってしまっていることでしょう。

そもそも。

小競り合いだけですぐに収束するのか、それとも全面戦争に突入してしまうのかも全く分かりません。

ということで、私のスタンスは、慌てず、騒がず、何もせず、です。

ただし、今後、国際政治、地政学的状況については、目は配っていきたいと思います。

でもなあ。

そうは言っても、中国進出に力を入れているスターバックス(SBUX)は、かなり影響を受けるんだろうなあ。

これだけは一旦、売っちゃった方がいいのかなあ。

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2020年7月22日水曜日

ウェルズファーゴ(WFC) 驚きの+6%超の株価高騰 一体何が起きたのか?

7月21日(米国時間)、ウェルズファーゴ(WFC)の株価が+6%以上高騰していてビックリしました。

7月21日終値 US$26.20 +US$1.63(+6.63%)

2020年度第2四半期で損失を出し、あろうことか減配を決定。

私に買い増しを躊躇させたと思いきや、この高騰です。

一体何をしてくれたのでしょう?

報道によると、最高財務責任者(CFO)の交代発表がその要因だとのことです。

この経営陣の交代によって、業績改善の取り組みが進むだろうとの期待感から、株価も上昇したとのこと。

この秋に退陣するのは、ウェルズファーゴ(WFC)に22年間在籍していた John Shrewaberry 氏。

2016年の、顧客の承諾なしにクレジットカードを発行したり、口座開設をしたスキャンダル時に、経営陣の一人だった人とのことです。

一方、その後釜に座るのが、現在ニューヨークメロン銀行のCFOである Mike Santomassimo 氏。

今年から就任したウェルズファーゴ(WFC)の新しい最高経営責任者(CEO)である Charles W. Scharf 氏も、ニューヨークメロン銀行出身とのこと。

前職が同じ銀行出身の新しいCEOとCFOのコンビで、コスト削減他の業務改善を実施していくということでしょう。

残念ながら私は、両氏との面識はないのですが、この株価高騰は両氏のコンビへの期待感の表れだと思いたいです。

ウォーレン・バフェット氏の投資基準の1つに、

「経営者が有能で信頼できる」

があります。

是非、バッフェット氏の評価が聞いてみたいものです。

残念ながら私は、バフェット氏との面識もないのですが、、、。

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