2020年8月4日火曜日

フェイスブック(FB) 2020年度第2四半期決算発表 株価8%超上昇も実質は増収減益?

フェイスブック(FB)が、2020年度第2四半期の決算を発表しました。

増収増益です。

決算発表の翌日、フェイスブック(FB)の株価は+8%超上昇しました。

米国時間7月31日終値 US$253.67 +US$19.17(+8.17%)

決算内容は、GAAPベースでこうなりました。

1単位:百万USドル(1株利益はUSドル)
    GAAP2Q20192Q2020増減
売上$16,886$18,687$1,80111%
営業利益$4,626$5,963$1,33729%
純利益$2,616$5,178$2,56298%
1株利益(希薄化後)$0.91$1.80$0.8998%

売上は、前年同期比+11%の増収です。

営業利益は、前年同期比+29%の増益。

純利益と1株利益に至っては、前年同期比+98%の増益です。

倍増です。

フェイスブック(FB)への広告掲載のボイコット意思表示が相次いでいたので、どうなることかと結構心配していたのですが、杞憂に終わりました。

ちょっと意味合いは異なりますが、ようやくシーズン2が始まったこともあり、半沢直樹のように「倍返しだ!」と叫びたくなった気分です。

しかし。

決算報告書をよく見ると、気になる小さい文字が、、、。

前年同期の利益は、次の2つの特殊な支出によって、圧縮されていたことが記されています。

1.昨年の個人情報流出問題がらみで、2019年7月に5,000百万USドルの制裁金を支払ったが、その関係で第2四半期には2,000百万USドルの未払い費用を計上していた。

2.アルテラの件で、米国連邦裁判所第9巡回区控訴裁判所の不利な判決が出た結果、1,100百万USドルの税金支払いが発生した。

ということで、

1.上の表の2019年度第2四半期の営業利益に、2,000百万USドルを上乗せし、

(この2,000百万USドルは、税控除が認められないため、税額に影響はないとのこと)

2.更に、純利益には、その他に1,100百万USドルを上乗せして、特殊要因除きの数字(勝手にNon-GAAPと名付けます)を作ってみました。

変更箇所は赤字にしてあります。

1単位:百万USドル(1株利益はUSドル)
Non-GAAP2Q20192Q2020増減
売上$16,886$18,687$1,80111%
営業利益$6,626$5,963-$663-10%
純利益$5,716$5,178-$538-9%
1株利益(希薄化後)$1.99$1.80-$0.19-10%

すると、当然ですが、売上は、前年同期比+11%の増加で変わらず。

しかし、営業利益は、前年同期の営業利益が+2,000百万USドルの、6,626百万USドルとなるため、前年同期比では▲10%の減益となります。

また、純利益も、前年同期の純利益が+2,000百万USドル+1,100百万USドルの、5,716百万USドルに膨らむため、前年同期比では▲9%の減益になってしまいます。

そして、その純利益を希薄化後の発行株式数で割ると、前年同期の希薄化後1株利益はUS$1.99となるため、1株利益も前年同期比▲10%の減益となります。

ということで、通常業務ベースで見ると、増収減益といえるのではないでしょうか。

とは言え。

現在は、未曽有の出来事である武漢ウイルス禍の真っただ中です。

そんな中、これだけの決算を叩き出したのですから、大したものです。

+8%超の株価上昇も伊達ではありません。

これからも頑張ってもらいたいと思います。

ということで、果報は寝て待て。

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