ウェルズファーゴ(WFC)が、2020年度第4四半期(2020年10月―12月)の決算を発表しました。
決算内容を一言で言うと減収増益。
この発表を受けて、株価は前日比▲7.80%の下落となってしまいました。
業績回復の希望が膨らんでいた分、市場の落胆が大きかったということでしょうか。
内容を見てみます。
収入は、前年同期比▲10%の減収でした。
そして、収入の内訳を見ると、金利収入が▲17%、その他収入はほぼ横でした。
対して、純利益は+4%、1株あたり利益は+7%の増益です。
また、何と言っても嬉しいことに、貸倒引当金がマイナス(戻入れ)となっており、これは良い傾向です。
さて。
現在の関心事は、ウイルス禍による最悪期から、どれだけどのように回復しているかです。
ということで、第4四半期単独の数字だけでなく、2020年度の連続した四半期毎の推移を見てみます。
収入
収入は、まだ2019年度第4四半期に届かない水準で推移しています。
第3四半期(7月―9月)に増えた収入が、第4四半期(10月―12月)にまた減少に転じてしまったことが、今回の株価下落につながったのかもしれません。
残念ながら、まだウイルス禍の影響から脱していないようです。
純利益
一方で、純利益は、第2四半期(4月ー6月)にマイナスに転じた後、第3四半期(7月―9月)、第4四半期(10月―12月)と順調に回復し、前年度の第4四半期の水準を超えています。
これは良い兆候と言えるでしょう。
貸倒引当金
貸倒引当金でも、回復基調がはっきりと見られます。
第1四半期(1月―3月)、第2四半期(4月―6月)と急激に増えましたが、第3四半期(7月―9月)には激減し、遂に第4四半期(10月―12月)にはマイナス(戻入れ)となっています。
以上を見てみると、収入以外はウイルス禍からかなり回復していると言えるのではないでしょうか。
収入の回復が遅れているのは、ウイルス禍による影響だけでなく、ゼロ金利政策による低金利の要因も考えられます。
いずれにしても、経済の回復が業績回復の肝です。
米国ではワクチン接種も始まりました。
業績回復は時間の問題です。
ということで、一時的な株価の下落など心配には及びません。
果報を寝て待ちましょう。

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