今更ながら。
こんなことを書くと、半導体に詳しい人は、そんなことも知らずにエヌビディア(NVDA)を語ってたの?と呆れるかもしれません。
しかし。
知らなかったのですから、仕方ありません。
まあ、お付き合い下さい。
何と。
エヌビディア(NVDA)は、GPUは設計するだけで、実際の製造はファウンドリーと呼ばれる製造受託企業が行なっているそうです。
ファウンドリー(foundry)という英語は、元々は鋳造工場のこと。
しかし、現在では半導体業界において、自社では設計を行わずに、顧客からの設計データに基づいて製品を受託生産する会社のことを指すとのことです。
有名なところでは、受託生産専業の台湾企業、TSMCが挙げられます。
TSMC = Taiwan Semiconductor Manufacturing Company 台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング
エヌビディア(NVDA)以外にも、アップルやグーグルのAIチップなども受託生産している超重要企業です。
ということで、エヌビディア(NVDA)の新製品、GeForce RTX 30シリーズも、当然TSMCへの委託生産かと思っていました。
ところが、そうではありませんでした。
何とサムスンによる受託生産です。
サムスンが受託生産もする会社だったとは、全く知りませんでした。
ただし。
聞くところによると、この新製品は、サムスンの7nm(ナノメーター)プロセスで生産してみて、上手くいかなければTSMCに戻ればいいと思っていたところが、その間にTSMCの7nmプロセスの生産能力がライバル会社のAMDに売られてしまっていたとのこと。
何だかよく分かりませんが、とにかくそういうことらしいです。
この失敗(?)を踏まえて、エヌビディア(NVDA)は、2021年のTSMCの7nmと、そのひとつ上のレベルの5nmの生産能力を、既に予約済みだとのこと。
今や、高い技術力を備えたファウンドリーがなければ、いくら素晴らしいGPUを設計しても、製品化できない時代だということです。
ここで、ちょっと怖い考えが。
折しも、米中による新冷戦真っただ中ですが、この台湾のファウンドリーは、中国のファーウェイにとっても必要な委託生産先でした。
ところが、米国から横槍が入って、供給がストップ。
ここに来て、中国の人民解放軍の戦闘機が、台湾の防空識別圏の中に侵入を繰り返しています。
ちょっと気になる状況です。
まさか。
とは思いますが、ビジネス競争は、あくまでも平和裏に繰り広げて欲しいものです。
このように、エヌビディア(NVDA)のような米国企業に株式投資していると、今世界で起きていることが、他人事ではなく全て身近に感じられます。
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