2020年5月4日月曜日

アルファベット(GOOG) 2020年度第1四半期決算の実質「減益」って本当?

アルファベット(GOOG)の2020年度第1四半期の決算発表の際、フェイスブック(FB)の決算と同様に、米国会計基準ベースでは増収増益でしたが、実質的には増収「減益」だと書きました。

その心は、前年同期の利益は、1,700百万USドルのEU制裁金支払いで圧縮されていたため、それがない通常ベースと比較すると減益になっていた、というものです。

⇒ 「アルファベット(GOOG) 2020年度第1四半期決算発表 実質増収減益」参照

まずは、それを分かりやすくグラフで視覚化するとこうなります。

米国会計基準ベースでは増益。


しかし、EU制裁金支払いを調整した通常ベースでは減益。



この現象を、もう少し長いスパン(5年)で見てみましょう。

単位:百万USドル
1Q20161Q20171Q20181Q20191Q2020
売上$20,257$24,750$31,146$36,339$41,159
営業利益$5,342$6,568$7,633$8,305$7,977
純利益$4,207$5,426$7,002$8,339$6,836
一株利益(希薄化後)$6.02$7.73$9.93$11.90$9.87

尚、この表の中で、2018年度と2019年度の数字を調整しています(赤字部分)。

1つは、2018年度の純利益と一株利益です。

新しい会計基準により、保有する株式の値上がり(値下がり)による含み益(損)をその他利益(損失)とするようになり、株式の含み益によって嵩上げされた純利益から▲2,399百万USドル(一株利益は▲3.40USドル)調整しています。

もう1つは、冒頭で述べたEU制裁金支払いの調整です。

いずれも、各年度の特異な要因を取り除いて、通常業務ベースでの傾向を見るためです。

グラフにするとこうなります。



2019年度までは、営業利益(青)も純利益(赤)も、見事に右肩上がりしています。

うーん、綺麗!

ところが、2020年度はどちらも減益です。

うーん、明らか!

5年のスパンで見ると、より鮮明に「減益」していることが分かりました。

武漢ウイルスったら!

来年度は是非とも増益するように、とにかく今は自粛して、憎き武漢ウイルスを撲滅しましょう。

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