⇒ 「アマゾン(AMZN) フリーキャッシュフローが3種類もありますが何か? パート1」参照
フリーキャッシュフローは、営業活動で得られたキャッシュから、事業維持のための投資に回されたキャッシュを差し引いて求めます。
しかし、昨今、事業維持のための設備は、購入せずにリースされることも多々あります。
従って、「本当の」フリーキャッシュフローを把握するには、いわゆるフリーキャッシュフローから、設備のリースに回されたキャッシュも差し引いて調整する必要があります。
ということで、アマゾン(AMZN)では、フリーキャッシュフローの他に、次の2つの調整されたフリーキャッシュフローもプレゼン資料の中で紹介されています。
1つは、Free Cash Flow less Principal Repayment of Finance Leases and Financing obligations
(リース債務の元本返済、及び、リース利息の支払いを指し引いた後のフリーキャッシュフロー)。
もう1つは、Free Cash Flow less Equipment Finance Leases and Principal Repayments of All Other Finance and Financing Obligations
(リース設備支払い、その他の全てのリースの元本返済、リース利息の支払いを差し引いた後のフリーキャッシュフロー)です。
それぞれの数字を具体的に見てみましょう。
1.Free Cash Flow less Principal Repayment of Finance Leases and Financing obligations(リース債務の元本返済、及び、リース利息の支払いを指し引いた後のフリーキャッシュフロー)
リース費用調整後のフリーキャッシュフローは、上記で得られたフリーキャッシュフローから、「リース債務の元本返済 (Principal repayment of finance leases) 」と「リース利息の支払い (Principal repayment of financing obligations) 」に回されたキャッシュを差し引いて求めます。
「リース債務の元本返済 」の数字も「リース利息の支払い」の数字も、キャッシュフロー計算書の中の「財務キャッシュフロー」の中にあります。
2018年は、前年比3.5倍、2019年は、伸び率は減ったにせよ前年比1.4倍です。
しかし、当然ですが、いわゆるフリーキャッシュフローと比べると、かなり目減りしています。
単位:百万USドル
こちらのリース費用調整後のフリーキャッシュフローは、フリーキャッシュフローから、
「リース設備の支払い (Equipment acquired under finance leases) 」、
「その他リースの元本返済 (Principal repayment of all other finance leases) 」、
「リース利息の支払い (Principal repayment of financing obligations) 」
を差し引いて求めます。
何と、2017年は調整後のフリーキャッシュフローはマイナスです。
潤沢だと思われていたいわゆるフリーキャッシュフローも、段々と減ってきてしまいました。
しかし、株主としては、厳しめな「本当の」フリーキャッシュフローを知ることが重要なので、とてもいいことです。
ただし、問題もあります。
1つ目の問題は、こちらの調整後のフリーキャッシュフローの場合、これらの数字をキャッシュフロー計算書から簡単に拾えないことです。
「リース利息の支払い」の数字は「財務キャッシュフロー」の中にあります。
しかし、他の2つは「補足」に書かれている数字を更に調整しなければならないのですが、その調整方法が分かりません。
プレゼン資料の説明に頼るしかないのです。
そして、もっと重大な問題があります。
それは、なぜリース費用調整後のフリーキャッシュフローが二つあるか、です。
どちらが、より「本当の」フリーなのでしょうか。
この辺りは、今後の宿題ということで、果報を寝て待ちながら、つらつら考えたいと思います。
にほんブログ村
2018年は、前年比3.5倍、2019年は、伸び率は減ったにせよ前年比1.4倍です。
しかし、当然ですが、いわゆるフリーキャッシュフローと比べると、かなり目減りしています。
2.Free Cash Flow less Equipment Finance Leases and Principal Repayments of All Other Finance and Financing Obligations(リース設備支払い、その他の全てのリースの元本返済、リース利息の支払いを差し引いた後のフリーキャッシュフロー)
もう一つのリース費用調整後のフリーキャッシュフローです。こちらのリース費用調整後のフリーキャッシュフローは、フリーキャッシュフローから、
「リース設備の支払い (Equipment acquired under finance leases) 」、
「その他リースの元本返済 (Principal repayment of all other finance leases) 」、
「リース利息の支払い (Principal repayment of financing obligations) 」
を差し引いて求めます。
何と、2017年は調整後のフリーキャッシュフローはマイナスです。
潤沢だと思われていたいわゆるフリーキャッシュフローも、段々と減ってきてしまいました。
しかし、株主としては、厳しめな「本当の」フリーキャッシュフローを知ることが重要なので、とてもいいことです。
ただし、問題もあります。
1つ目の問題は、こちらの調整後のフリーキャッシュフローの場合、これらの数字をキャッシュフロー計算書から簡単に拾えないことです。
「リース利息の支払い」の数字は「財務キャッシュフロー」の中にあります。
しかし、他の2つは「補足」に書かれている数字を更に調整しなければならないのですが、その調整方法が分かりません。
プレゼン資料の説明に頼るしかないのです。
そして、もっと重大な問題があります。
それは、なぜリース費用調整後のフリーキャッシュフローが二つあるか、です。
どちらが、より「本当の」フリーなのでしょうか。
この辺りは、今後の宿題ということで、果報を寝て待ちながら、つらつら考えたいと思います。
にほんブログ村
0 件のコメント:
コメントを投稿