アマゾン(AMZN)の2019年の売上に占めるAWSの割合はわずか12%ですが、営業利益の63%を稼ぎ出しています。
単位:百万USドル
この稼ぎ頭のAWSは、世界のクラウド市場において、どのような存在なのでしょうか。
Canalysというリサーチ会社によると、2019年のアマゾン(赤)のマーケットシェアは、インフラの支出額ベースで32%であるとのことです。
単位:百万USドル
2位のマイクロソフト(青)のほぼ倍のシェアがあり、3位、4位のグーグル(黄)、アリババ(緑)を大きく引き離しています。
いい感じです。
ただ、マーケットシェアというと、普通は売上高などではないでしょうか。
インフラ支出額でのシェアというのは、あまり聞いたことがありません。
ということで、この上位4社のクラウド部門の売上高を、それぞれのアニュアルレポートで調べてみました。
ただし、そうするとその他の会社が含まれず、マーケットシェアは分かりませんが悪しからず。
単位:百万USドル
すると、どうでしょう。
インフラ支出額ベースとは違った順位となってしまいました。
アマゾン(赤)の売上が35,026百万USドル、マイクロソフト(青)の売上はそれより多い38,985百万USドルです。
アマゾン(赤)とマイクロソフト(青)の逆転です。
私の保有株アマゾン(AMZN)危うしです。
この辺りを調べてみると、どうも、「クラウド」をどう捉えるかによって、順位が変わってくるようです。
例えば、マイクロソフトのクラウド売上高には、クラウドで提供されるマイクロソフト・オフィス365のようなオフィスソフトも含まれています。
もちろん、オフィスソフトも立派なクラウドです。
しかし、アマゾンはオフィスソフトは扱っていません。
土俵が違います。
もう少し立ち入ると、このオフィスソフトは、3つに分けられるクラウドの内、SaaS(Software as a Service)に含まれるとのことです。
一方、アマゾン(AMZN)のクラウドは、PaaS(Platform as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)。
はい、ここで迷子になった方。
大丈夫です。
私も同じです。
このSaaS、PaaS、IaaSの話は、後日行ないたいと思います。
その代わり、せっかく各社のアニュアルレポートを1つ1つ調べたので、この3年間の上位4社の売上高の推移をご覧下さい。
各社とも毎年売上高を伸ばしています。
伸び率はこうなっています。
アリババは、中国国内で強いらしいです。
ということで、結局、これがクラウドのマーケットシェアだ、というものは分かりませんでした。
しかし、大体こんな感じという数字を紹介しました。
にほんブログ村
0 件のコメント:
コメントを投稿