エヌビディア(NVDA)によるARMホールディングスの買収。
国際的な有力企業の買収では、関係国当局による承認が求められるのが常ですが、今回の買収の最大のハードルは、中国当局による承認です。
ARMは、中国でジョイントベンチャー企業 Arm mini China を設立しているため、中国当局にも買収を審査する権利が生じているとのことです。
困ったものです。
何しろ現在、中国は米国と貿易戦争真っただ中。
ファーウェイのこともあるので、そう簡単にARMを米国企業に買収させるはずはありません。
中国は、米国クアルコムによるオランダ企業NXPの買収を、承認しないことによって断念させた前科があります。
2018年当時、中国は既にトランプ大統領と貿易戦争中でした。
今回もまた、承認を無期限に引き延ばすなど、かなりの妨害が予想されます。
では、中国当局の承認が得られなければ、今回の買収はご破算になってしまうのでしょうか。
どうやら道は残されているようです。
ただし、最後の手段ですが。
それは、エヌビディア(NVDA)の中国からの撤退です。
まあ、あれだけの巨大市場を手放す勇気があればの話ですが。
しかし。
エヌビディア(NVDA)やARMにとって、中国撤退は確かに痛手ですが、それは中国にとっても同じです。
中国も、両社の技術なしでは相当苦しいはずです。
ということで、もし私が中国の当局者なら、両社の技術の使用を担保できる条件を付けた上で、この買収を承認します。
エヌビディア(NVDA)は、買収発表時に、承認を得るまでの期間を1年半としていました。
それまでに、米中の半導体戦争がどのようになっているか。
予断は許しません。
しかし、今ここで私が息巻いていても状況は変わらないので、動向を注視しつつ、ここは果報を寝て待ちたいと思います。
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