2月に発行される楽天グループの社債の格付けについて見てみます。
⇒ 楽天グループ「第22回無担保社債(期間2年)利率(仮)年2.00%~4.00%」ってどうなの?
下表の通り、取得格付として「A」が記載されています。
尚、この格付けの対象は、社債そのものではなく、発行体である楽天グループの長期発行体としての格付とのこと。
JCR(日本格付研究所)による格付は下表の通りです。
「A」の債務履行の確実性は、「最も高」かったり、「非常に高い」訳ではありませんが、「高い」とのこと。
しかし、楽天グループについて格付している機関は他にもあり、格付投資情報センターは「Aー」、S&Pグローバル・レーティングは「BB」とより厳しい格付けとなっています。
格付投資情報センター(R&I)の格付けは「Aー」ですが、格付の方向性が昨年10月に「安定的」から「ネガティブ」に変更されているのが気になります。
モバイル事業の今後の業績や資金繰りの状況によっては格下げも検討するというのです。
また。
S&Pグローバル・レーティングの「BB」は「投機的」で、ちょっとニュアンスが違ってきます。
- BB:より低い格付けの発行体ほど脆弱ではないが、事業環境、財務状況、または経済状況の悪化に対して大きな不確実性、脆弱性を有しており、状況によっては債務を期日通りに履行する能力が不十分となる可能性がある。
しかし、それぞれしっかりした格付機関だと思うので、果たしてどの格付けを信じるべきかは分かりません。
もしかするとS&Pグローバル・レーティングは、破綻したサブプライムローンにAAAの格付を与えて世界経済を混乱させた反省から、羹(あつもの)に懲りてなますを吹いているのかもしれないからです。
⇒ 「トリプルA 小説 格付会社(上・下)」(黒木亮著)はもう読みましたか?
しかし。
大切な資金の安全性を考えるのならば、より厳しい見方をする方が身のためかもしれないと考えるのも一理あると思います。
どうしたものでしょうか。
大河ドラマ風に言えば、
「どうする? 楽天」
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